ためになる言葉を血肉にする 個人的試みの場としてのブログ

http://bluenwhite.hatenablog.com/entry/2017/01/28/075235

寺山修司2

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ところで、ぼくの家ではジルという犬を飼っている。このジルは、ふだんは鎖につながれているために行動半径が限られていて、ほと…

寺山修司1

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 地下鉄の中で、隣の男に「きょうは晴れると思いますか?」と訊くと、 その男は空も見えないのに窓外を一寸気にしてみるふるをし…

やあやあ、今日が始まるぞ。準備はできたかい?

早朝の繁華街は夜とはとうってかわって静かで、路駐する車両が歩行者より多くなる。道路脇に車を停められたタクシーでは、運転手のおじさんが上半身をねじ込んで後部座席の掃除をしている。その少し先にあるコンビニの横にはトラックが停められ、開け放たれ…

ある種の特別な風が吹いて

2月終わりに、特別な風が吹いた。真正面からおもむろに受けると雪が針となって突き刺さり、顔が真っ赤に腫れてしまうほどの突風だ。これは単なる強風ではないなと思った。それがどのようなものかは分からないけれど、これから何かが始まる(同時に何かが終…

コーチ柄のショルダーバック

有名ブランドのバックが目立って浮いた、ちぐはぐな恰好をした人を見かけることがわりによくある。この間はファー付きのカーキ色のダウンコートにダボッとしたジーンズを履いて、足元は明るい茶色のトレッキングシューズ、という中年の男性に出会った。服装…

退職の切りだし方

退職の切りだし方はむずかしい。恋人に別れを切りだすよりずっと、むずかしい。なぜならそこには責任というものに付随する、しかるべき配慮が求められるからである。もうこれっきり、あとのことは残った人たちで、煮るなり焼くなり好きにして、といった姿勢…

コミュニケーションのゆくえ

みなさん会社は楽しいですか?私は同僚とのコミュニケーション自体に楽しさを求める人間なので、今の会社における関係性は、なんだか儀式的なところがあって少しつまらないなと思う。それはよく訪れるマックの店員さんとの関係性に、とても似ている。どうい…

黒い服を着た、おじさんたちの集会

ある田舎町の有力者が集まる場面に立ち会ったことがあって、例えば地方議員だとか観光物産協会の理事だとか、要するにみんな50歳以上のおじさんの集まりである。黒い服を着たおじさんたちは、本当に爽やかさのかけらもなくて、あのとき会議室では体重計のメ…

人情について思う事

人情について思うとき、田舎町の小さな給油所と傷だらけの中古車、手持無沙汰な従業員の姿がまっさきに頭にうかぶ。 先日、田舎町にある小さな給油所で車をレンタルしたら、傷が14個もある中古車がでてきた。田舎町といっても乗車手順はおなじで、従業員に「…

雪について思う事

雪について思うとき、静けさと寂しさの隣に生きているという実感がある。生まれてこのかた25年、雪の降らない町に住んでいたものだから、北海道でいつもよりすこし多めに雪が降って、道路わき2mの雪壁とか、車上30cmの雪のかたまりを目にすると、これはもう…

村上春樹のコラム集

村上春樹さんの文章がすきで、だいたい1日に1回くらい著書をひろげる。しかもコラム集ばかり。小説はずいぶん前に1冊読んだきりである。コラムの良いところはなんといっても1話2~3ページくらいで気楽に読めること、そして村上さんの人生観や生き方が飾り気…

レタスの話

自転車の荷台にダンボールをのせたお兄さんとすれ違った。ダンボールには緑の字で「グリーンカール」とかかれていた。グリーンカレーならぬ「グリーンカール」。気になって調べてみたら葉先が丸い形をしたレタスのことだった。 レタスといえば私はレタスが好…

遠距離恋愛のミカタ

私と彼は、東京と札幌にはなれて生活するようになって1年半になる。いわゆる遠距離恋愛というやつだ。同僚からは決まって「寂しくないの?」と聞かれるけれど、これがそれほど寂しくない。 そもそも私は周りにあるものでそれなりに自分を満足させることが得…

「これしかできない」

ある平日の昼過ぎに山奥のカフェで人と会っていたら、彫刻家の安田侃さんが現れた。別に仕事をさぼっていたわけではない。そもそも、きちんと仕事をすることとカフェでくつろいだ気分になることは両立できるのだ。 そこで何をするでもなく暖炉の前にいる侃さ…

「引越し」グラフィティー

大学を卒業して初めての就職を機に東京から札幌へ移り住んだ。 地元の不動産屋さんが教えてくれた築20年のアパートで1DK洋室11帖で3万4千円と、これはもう絶対に安い。 おまけにすぐ隣には中島公園という広い緑地があって、札幌駅まで地下鉄15分の都市部にあ…

文句を言っても仕方がない

冬期、北海道の列車は「車輪凍結のため20分遅れで運行しています」とアナウンスがあって(これは本当に仕方がない)、その後平然と30分も遅れて姿をあらわす。 そこで驚いたのが、人々は氷点下の駅構内やホームで白い息を吐きながら文句一つ言わずに待つのだ…

横尾君

最近みた夢の話なんだけど、横尾君がわたしの住む灰色のアパートの前に灰色の服と灰色のニット帽という出で立ちで立っていました。 横尾君はゆっくりと、斜め右上の空をながめ、それからゆっくりと首をまわして左上の空もながめ、さっと足下に視線をおとして…

公明党と金平糖

公明党、これは党員数41万人の政党です。 金平糖、こちらは直径約1cmの砂糖菓子です。 この2つ、まったく異質な存在に思われるけれど、“コウメイトウ”と“コンペイトウ”って 音が双子の兄弟のようによく似ている。 それからね、公明党のシンボルは太陽のマー…

総合調髪のなぞ

オフィスの1階に理容店があってメニューは2つ。 「カット1500円」と「総合調髪3500円」です。 いやあ、カットが安いんだなあ、なんてついつい自分の理解できる情報ばかりが目に入りがちだけど、ずっと不思議に思っていた。 “総合調髪”っていったいな…

10分ろうそく

ちょうど10分でなくなる、ロウソクがあったらいいなと思う。 その間に何をするかというと、例えば、本を読む。 1日にせめて10分くらいは他に気を取られず自分だけのために使う、ギュギュっと密度の高い時間を持ちたいじゃないですか。 あるいはただじっとろ…