ためになる言葉を血肉にする 個人的試みの場としてのブログ

http://bluenwhite.hatenablog.com/entry/2017/01/28/075235

文句を言っても仕方がない

冬期、北海道の列車は「車輪凍結のため20分遅れで運行しています」とアナウンスがあって(これは本当に仕方がない)、その後平然と30分も遅れて姿をあらわす。

 

そこで驚いたのが、人々は氷点下の駅構内やホームで白い息を吐きながら文句一つ言わずに待つのだ。(ちなみに暖房の入った待合室なんて気の利いたものはない)

 

氷点下と積雪が日常の北海道では列車の遅延なんて茶飯事で、いちいち気にし始めたらキリがない。日課の雪かきにしても「かいてはつもる、かいてはつもる」の繰り返しだから、「まあ文句を言っても仕方がないよ」ということばかりなのだ。

 

案の定走り出した列車の中で、乗客は芯まで冷え切った身体を抱えてズズズと鼻をすする。まるで水桶に落ちた子猫みたいに全身が震えているのに、誰もかれも苦情を言わない。

 

こうした北海道人の並々ならぬおおらかさ、忍耐強さに、私は素直に驚いたり、退屈したり、苛立ったりしながら、だんだん冬の厳しい寒さにも物を言わなくなりつつある。だって、文句を言っても仕方がないのだ。