私は文章しか書けない

http://bluenwhite.hatenablog.com/entry/2017/01/28/075235

村上春樹のコラム集

村上春樹さんの文章がすきで、だいたい1日に1回くらい著書をひろげる。しかもコラム集ばかり。小説はずいぶん前に1冊読んだきりである。コラムの良いところはなんといっても1話2~3ページくらいで気楽に読めること、そして村上さんの人生観や生き方が飾り気なく記されていることだ。

 

内容は村上さんの好きな音楽や映画のウンチク、トカゲ社会の苦悩、繰り返し切符を失くす話(これには共感した)などで、基本的に教訓みたいな立派なものはない(失礼だ)。なんでもないような出来事を彼なりの見方でじっと観察して、そのものなりの愉快さを見つけてしまう。そうして気づけば、村上さんのごく個人的な体験を身近に感じながら、そうそうと頷いたりしている。

 

そういえば村上さんはあるコラムで「文章には“内容とスタイル”が必要で、これは要するに“生きること”そのものである」というようなことを言っていたけれど、なるほど彼の生き方そのものが「まぁなにごとも愉快にやろうよ」という感じに肩の力がぬけて心地よいのである。

 

なんだか良いところばかり思いあたるけど、実際には「うわー、変な人だな」だけで終わるコラムも多い。特に切符をしまう場所を考えた末に耳にいれて歩いた話とか…。だけどそれも含めて愉快である(結局、ほめてばかりでした)。

 

ちなみに職業的なコラムの書き手をコラムニストと言うけれど、たぶん村上さんは経済的にも意識的にもコラムニストではない。でも今のところいちばん読みたいコラムを書いてくれています。