私は文章しか書けない

http://bluenwhite.hatenablog.com/entry/2017/01/28/075235

雪について思う事

雪について思うとき、静けさと寂しさの隣に生きているという実感がある。生まれてこのかた25年、雪の降らない町に住んでいたものだから、北海道でいつもよりすこし多めに雪が降って、道路わき2mの雪壁とか、車上30cmの雪のかたまりを目にすると、これはもう重大な災害だという心持ちになる。

 

そんな時たまたまテレビ画面に、ぴかんと晴れて雪どころか雲ひとつない故郷・東京が映されると、こんなところにいたら平和ボケしそうだな、なんて思う。冬の北海道のピリッとした空気や、あらゆるものを飲み込ようにシンシンとふりそそぐ雪がけっこう好きである。薄汚れた壁面を真っ白なペンキで塗り替えるように、不格好な街並みや私の小さな悩みを否応なしに洗いながしてくれるような気がするのだ。

 

そういえば東日本大震災が起きたときの感情について、もうハッキリとは思い出せないのだけれど、悪意のない自然の営みによって人や町が次々と飲み込まれる様子をテレビでながめていて、恐怖と憐れみのかたわらどこかで嬉々としたように思う。日常は嫌になるほど平和で、私たちいつもどこかで変化と刺激を求めている。そんな身勝手な感情をあざ笑うかのように北の大地には今日も雪が降り注ぎ、人々はただ粛々と生きている。